スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
Date: --.--.--
Category: スポンサー広告

監督:真咲南朋 出演:上原亜衣 春原未来 『レズ・オーガズム』

この記事は2015年11月6日リリースの「レズ・オーガズム」(h.m.p)の内容について書いており、いわゆる「ネタバレ」になる箇所がございます。この点をご了承いただいた上で、本文をお読みいただきますようお願い申し上げます。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

アダルトビデオという表現媒体、表現方法において柱となるのは男女の絡み、見る側の性的興奮をいかにエンターテイメント性を持たせながら高めるか?ということだと思いますが、その流れに乗るわけでもなく、かといって逆流するわけでもなく、ひとつのドキュメンタリーでありながら、同時に見る側に「考えるヒント」を与える作品、「レズ・オーガズム」

今回の作品では、春原未来、上原亜衣というAV業界のトップ女優、最前線で活躍を続ける二人が出演ということもあり、発売前から注目を集めていました。

「春原未来という人の中が見たい」

二人の共演が実現したきっかけは亜衣さんから未来さんへのオファー、そして監督は真咲南朋、この三人がスタートラインに立ったとき、どんな化学反応を起こすのか?、決して予定調和ではない、出演者ですら予想できない展開が巻き起こるのは誰もが気付くところ。

「(AV女優として)まだまだ上があると思ってる」と語る亜衣さん、一方、未来さんは「(亜衣さんとは)いい女優の定義が違う」、「一番になって何の意味がある」と、価値観の違いが浮かんできます。

ただ、価値観の相違はあれど、二人とも「AV女優」という仕事の中で勝ち上がってきただけに、笑顔だけでは語れない舞台裏の苦労や自分との戦いの過酷さなど、共有できる部分も多々あるように感じられ、お互いのリスペクトが垣間見えるのが興味深いところです。

亜衣さんが未来さんとの共演を希望した理由、「仕事感のあるレズは×」、そして「未来ちゃんなら自分のこと好きになってくれそう」ということ。

春原未来という大きな磁場に引き寄せられた上原亜衣。

この作品を見ていて、AV女優がここまで心の内面までオープンにする、見ている側にすべて打ち明ける必要性があるのだろうか・・・?、という疑問を感じたのも事実です。

しかし、3時間にわたる収録時間の中で、もっとも心を揺り動かされるのは「むき出しの自分」、女優ならば自分のことを美しく、かわいく、きれいに、かっこよく撮って欲しいと思うのが普通。

演じることで守られる自分、演じることで隠される本当の気持ち、それを取り去った時、いったい何が生まれるのか?、そこから見えてくる風景はどんな風景なのか?、真咲監督のテーマはそこにあるように感じられました。

私がこの作品を見ていて、まず感じたのが上原亜衣という存在の大きな、あまりにも大きな包容力。

今まで亜衣さんの作品は未来さんとの共演作(KMP「鬼痴女地獄スペシャル~上原亜衣 波多野結衣 春原未来)ぐらいしか見ていないのですが、相手(未来さん)の不安や嘘も、わがままや言葉にできない思いも、黙って受け入れてくれる、リラックスさせて安心感を与える包容力が全編に渡って静かな輝きを放っています。

それを真咲監督も察知したのか、「もっと愛してあげて」と檄を飛ばすシーンもあります。

もう一人の主役である未来さんはどうか。

今まで未来さんのドキュメンタリー色の強い作品、インタビューの中でも度々語られてきたことを、少しずつ語るのですが、その「ブレない」内容には圧倒されます。

100%は知ることが出来ない他人の人生、「AV女優 春原未来」が生まれた背景、彼女を突き動かすエネルギーの出どころ、損得勘定では語ることのできない「企画単体女優」としての強烈な矜持。

1時間23分過ぎ、最初の相互オナニーではきれいにメイクされていた二人も、ほぼスッピン状態、そこで未来さんの口から出る言葉の切なさ。

「自分がされたいことを他人(ひと)にもしているだけ」

「私はいっぱい愛されてこなかったから、その分誰かに幸せになってもらいたいと思う」

これに対する亜衣さんの言葉、

「自分が幸せにならなかったら、他人を幸せになんかできないよ」

どちらが「正解」、「間違い」という二者択一ではなく、ここにあるのは冒頭にも書いたように「考えるヒント」、未来さんがよく話される「自分の人生を一歩先に進めるきっかけに私がなれたらうれしい」という言葉、自分(見る側)はこれから人生をどう歩めばより良くなるのか?、その「考えるヒント」がここにあると思います。

同時に、これはアダルトビデオだからこそ具現化できた精神の表現方法、決して第三者が意図的に演出することなく、ありのままの自分(これが一番難しい)を見せることで、初めて昇華される精神のドキュメンタリー、記録。

真咲監督の「監督」としてのミッションは、ひとつの価値観、誰もが共有できる価値観の提示をしっかり行うこと。

それは「本気で素直になることから理解は始まる」という価値観の提示だと考えています。

この作品のオープニングで、「人間不信」という言葉を口にした未来さん、しかし、その未来さんがエンディングではこう語っています。

「(亜衣さんに)いなくなる時は言ってよね。急に消えるから、(AV)業界の人って。急に消えたら一生会えないでしょう」

「人間不信」、「人と人のつながりへの恋しさ」、らせん階段のようにねじれながらも表裏一体となった未来さんの心象風景。

その思いを目の当たりにしたとき、改めて「AV女優 春原未来」の純然たる輝き、強さが見えてきました。

そして、上原亜衣さんの包容力がまるで黄金のカーテンのように二人を優しく包み込んだ瞬間を目撃できたのです。

未来さんが好きなMr.Childrenの「Sign」という曲の歌詞の一節が「レズ・オーガズム」と重なります。

♪ たまに無頓着な言葉で汚し合って
♪ 互いの未熟さに嫌気がさす
♪ でもいつかは裸になり 甘い体温に触れて
♪ 優しさを見せつけ合う

♪ 似てるけどどこか違う だけど同じ匂い
♪ 身体でも心でもなく愛している

春原未来という奇跡をリアルタイムで体験できる幸せ。

「考えるヒント」がたくさんつまった幸福な目撃、AV業界最前線で活躍し続ける二人が明かした胸の内、そこにあった光と影、強さと弱さ、理想と現実、本音と建前、そのすべてが愛おしくて、限りなく人間臭いけれど、見終わった後、人間が大好きになる美しい作品です。
スポンサーサイト
Date: 2015.11.06
Category: AVレビュー
最新記事
ブログ過去記事検索
カテゴリ
月別アーカイブ
RSSリンクの表示
QRコード
QR
Powered By FC2ブログ

今すぐブログを作ろう!

Powered By FC2ブログ

肥満のメカニズム

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。