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東日本大震災から丸一年 被災者と都市生活者の関係はどうあるべきか? 『解体屋ゲン』 第215話 「ボランティア活動」から考えたい

先週の日曜日、3月11日、未曽有の激甚災害となった東日本大震災から丸一年となった。

太平洋沿岸に押し寄せた大津波、福島第一原子力発電所の放射能漏れ事故等、いまだ傷が癒える状態ではない。

島国日本、小さな国の同じ国民でありながら「都市生活者」と「被災者」の温度差が微妙に拡大していっているように感じられる。

今から五年前に発行された『週刊漫画TIMES』平成19年3月30日号(3月16日発売)掲載の「解体屋ゲン」のテーマはズバリ「ボランティア活動」、東日本大震災からピッタリ五年前にこのテーマを取り上げていた。

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五友爆破株式会社、秀美の発案で社内ベンチャーのアイディアを募集した結果、ゲンさんの「海外で被災地復興支援のボランティアを行う」が採用されることとなった。

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ここで提示された内容は下記の通り。

①日本国内で歩道橋の撤去が進んでいる → → → 高齢化社会、バリアフリーに対応できない

②日本の歩道橋の階段部分(橋脚部分)を撤去し、発展途上国で川に掛ける橋として使ってもらう
(コスとは自治体と企業が折半し、技術者がボランティアとして現地指導)

③ゲンさんが秀美の仲介で一か月間派遣される


ここから「ボランティア活動」についてゲンさんは悩みを感じるようになる。

私は、ここから展開される二つの要素に深く共感すると同時に、自分自身にゲンさんを思い重ね、「自分に何が出来るのか?」ということまで考えた。

ゲンさんは「海外で新たな橋を造るボランティア活動」そのものには深く共感し、その意義を理解している。

しかしながら、リアルな現実もある。

かわいい一人息子、鉄太君はようやく歯が生え始め「一番かわいい盛り」、そして最も「父親を必要としている年頃」、どんな親だって自分の子供のそばにいてやりたいと思うのが親心。

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ゲンさんは結論として、海外には行かないことを決める。

それは息子の存在だけではなく、こうした考え方もあったからだ。

「こういう機会は専門技術を伝えられる人間か若手に譲るべきだ オレが応募したのがそもそも間違ってんだ」

「オレの本業は解体だぜ 橋の設置工事なんて素人みてえなもんだ」


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そしてゲンさんは決意を固めた表情で秀美にこう話す。

「ボランティアをやめようってわけじゃねえんだ オレにしかできねえ仕事があることに気付いたのさ」

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ゲンさんは、日本国内の歩道橋の橋脚の部分爆破(円柱をキレイに真横にカットする)を行い、時田光が運転するトレーラー(珍しく時田光いい仕事しています!)に橋を乗せる。

ラスト、ゲンさんは「本当は現地に行きたかったんじゃないですか?」と聞かれ、こう答えている。

「なにも現地に行くだけがボランティアじゃねえさ」

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改めてこの第215話を自分自身に置き換えた時、何を思うか。

現地で持久戦となるボランティア要員は確実に必要であることは間違いない、人手がいる。

しかし、非常に都合のいい解釈だが「なにも現地に行くだけがボランティアじゃねえさ」というゲンさんの言葉に救われた。

妻がいる、子供が二人いる、そして生活がある、その生活を維持させるためには働かなくてはならない。

「仕事」をこなし、「給料」を得なければ自分自身の生活そのものが成り立たなくなってしまう。

けれど「被災地のために何か・・・」という気持ちもある、そこにはやはり大きな壁が生じてしまうのも事実。

「都市生活者」としての自分がいる、自分の家族、家庭を守りながら働く自分がいる、そのベースを守りながら「被災者」に対して何が出来るのか?・・・すぐに答えは出せないけれど、「都市生活者」だからこそ出来ることが何かあるのではないだろうか。

同時にゲンさんは、若い世代がもっと世の中に、世界に出るべきだと話している。
(作中設定では私とゲンさんは3歳しか年齢が違わないのだが)

これも同意だ、常に世の中を動かすのは先人の残してくれた知恵と経験、新たな局面を生むのは若者のエネルギーだと思う。

ゲンさんの人間臭い描写が大好きだ。

鉄太君に歯が生え始めたことを大喜びのゲンさん、まったく同じ体験した自分がいる。

「解体屋ゲン」は時に読者を励まし、時に読者を笑わせ、時に読者に考えるヒントを与えてくれるマンガ。

だからこそ長期連載となっているのではないだろうか。

「ボランティア活動」について深く考える契機となった第215話でした。


※『週刊漫画TIMES』平成19年3月30日号(3月16日発売)表紙
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Date: 2012.03.18
Category: 解体屋ゲン
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